平成21年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
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地域連携部会 活動報告連携推進委員会 活動報告教育研究部会 活動報告大学運営部会 活動報告29の焼損防止のため、エンジンを停止するような制御になっている。今回、始動不能の直接の原因ではなかったが、過負荷判断の信号も時おり観察された。実際に寒冷地で運行を行う場合には、これによるエンジン停止の可能性も考えられるため、改善が必要と思われた。この対策には、バッテリーを寒冷地向けのものに変更する、あるいはDC-DCコンバータの閾値の変更などが考えられる。(4)失火後再始動時にアフターファイヤ発生 今回、-15℃および-20℃ではエンジンが始動しなかったため、燃焼室から未燃水素が排出され、排気管に滞留することとなった。その状態で再始動させたところ、排気管に滞留した水素燃料に着火し、大きな破裂音を伴うアフターファイヤが発生した。 アフターファイヤ発生時の破裂音は、周囲に不安感を与えるため、完全に防止する必要がある。この対策としては、制御上、失火後の再始動時に排気管内を掃気するモードを追加する等の手法が考えられる。(5)冷却液漏れ 本水素エンジンバスでは、エンジンを水素燃料で運転するため、エンジンに幾つかの改造を加えている。今回の試験中に、エンジン改造部のパイプとホース間の締結部にて、エンジン冷却水漏れが観察された。これは冷却によるホース収縮により、ホースバンドの緊縛力が低下したためと思われる。今回、エンジン改造部には、ネジ式のホースバンドを使用したが、クリップ式のものへの変更を行う必要があると思われる。(6)エラー表示 試験中に、運転席に設けられた警報指示器にて、水素リークディテクター異常を示すランプが点灯した。これは水素の漏れを表すものではなく、ディテクターに供給される電圧が低下したために点灯したものであった。寒冷地向けバッテリーに変更することで対策が可能と思われる。 平成21年度は、室蘭市内の走行による実証試験および環境試験室での寒冷地試験により、本水素エンジンバスを運行する上での課題の摘出を行った。これにより、動力性能では、低速トルクの更なる向上が望まれることが分かった。また寒冷地で運行を行う場合には、各部の適切な保温や、寒冷地向け制御マップの作成などが必要なことがわかった。 平成22年度には、21年度に検出されたこれら課題の対策を検討する。また燃料として製鉄所などで得られる副生水素を使用する場合の課題およびその解決策の検討に着手する。5. 平成21年度のまとめと次年度に向けての課題
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