平成22年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
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向のインピダンスすなわち機能変化の分布も表現できることである。触媒層内厚さ方向の劣化分布の診断に関しては、アニーリング温度を高め性能低下を意図的に引き起こした電解質層を厚さ方向に配置したMEAを調製し、分離して計測できることはすでに検証済である6)。5.4 TLM-ACIS法のカソード触媒層内電解質厚み方向の性能劣化診断への適用例TLM-ACIS法を、氷点下起動繰り返しにより性能劣化を生じたMEAのカソード内触媒層電解質が、MPL側より電解質膜側のインピダンス増加が高いことを解明した結果を、本手法の適用例として示す7)。図15(a)に示すように、TLM-ACIS法の適用によりまず氷点下起動の繰り返しにより生じる性能劣化部位は、電解質膜でもカソード触媒層内の炭素でもなく電解質であることを分離診断した。次に図15(b)に示すように、性能劣化は触媒層内の電解質膜側(RI,MEMで表示)の方がMPL側(RI,MPLで表示)より繰り返し回数の増加に対応して増加していることが診断されており、この結果は触媒層の電解質膜側の細孔状態の変化がMPL側より大きいことでも裏付けされている。 5.5. 結論・ 新しく開発した中温動作電解質膜を、セミ電極化しMEA化した場合の初期特性を評価し、その結果をフィードバックした。・ 性能評価および劣化特性評価に用いることのできるMEA構成部位のインピダンスを分離して計測できる診断法を開発した。参考文献1) Y. Abe et al., Mater. Res. Innovations Online, 10, 93 (2006)2) Y. Abe et al., Mater. Res. Innovations Online, 10, 93 (2006)3) H. Igarashi, T. Fujino, Y. Zhu, H. Uchida and M. Watanabe, Phys. Chem. Chem. Phys., 3, (2001) 306.4) H. Yano, C. Ono, H. Shiroishi, M. Saito, Y. Uchimoto, and T. Okada, Chem. Mater., 18, (2006) 4505.5) 福与泰隆、武蔵工業大学平成18年度卒業論文6) 西村一馬、武蔵工業大学平成21年度修士論文7) 小野田充外、日本機械学会論文集(平成23年掲載決定済)図15 TLM-ACISのPEFCの氷点下起動の繰り返しにより生じる性能劣化部位の特性診断へ(a)カソード触媒層内電解質の性能劣化を示す適用例(b)カソード触媒層内電解質の電解質膜の性MPL側より進行している診断的用例連携推進委員会 活動報告教育研究部会 活動報告大学運営部会 活動報告地域連携部会 活動報告評価委員会190

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