平成22年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
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銅酸化物超電導体及び金属間化合物超電導体における新奇なディスオーダー効果に関する研究室蘭工業大学 大学院 准教授 桃野 直樹/東京都市大学 工学部 准教授 鳥居 粛■ 教育研究部会 活動報告 研究小委員会超電導材料はエネルギー損失無しで電気を流すという特徴から、エネルギー問題や環境問題の解決に貢献する重要な材料の一つと考えられている。近年、銅酸化物やMgB2等の比較的高い超電導転移温度(Tc)を持つ超電導体の応用研究が大きく進み、少しずつ実用化されつつある。これらの高温超電導体を応用する上で、超電導に対する不純物の効果やディスオーダーの影響を詳しく調べておくことは大変重要である。H22年度の本研究プロジェクトでは、様々な超電導体に対するディスオーダーの効果を系統的に調べる研究、および、超電導特性を詳しく調べるためのセンサシステムの開発を行った。超電導試料として、昨年度の研究プロジェクトでは主にBi系銅酸化物超電導体とCeRu2金属間化合物超電導体に着目したが、今年度は新奇な電荷秩序の発達で注目されているLa系銅酸化物超電導体、および、電子相関が強い系の超電導体であるCeRu2Si2希土類化合物超電導体に着目した。La系銅酸化物に対してはメカニカルミリングによりディスオーダーを導入し、CeRu2Si2に対しては元素置換を行い、それらの効果を調べた。また、今年度も新規超電導体の開発を目指し、特異な電気伝導を示すスピネル型化合物、希土類硫化物に注目し、電気測定および磁化測定から物性を調べた。次に本研究プロジェクトのメンバーを示す。プロジェクトメンバー桃野 直樹(代表、室蘭工業大学、しくみ情報系領域)鳥居 粛 (代表、東京都市大学、電気電子工学科)永田 正一(室蘭工業大学、しくみ情報系領域)戎 修二(室蘭工業大学、しくみ情報系領域)村山 茂幸(室蘭工業大学、しくみ情報系領域)髙野 英明(室蘭工業大学、しくみ情報系領域)酒井 彰 (室蘭工業大学、しくみ情報系領域)本研究プロジェクトにおける連携は、超電導物質の新規開発やその基礎物性を研究しているグループ(室蘭工業大学)と超電導の応用研究を行っているグループ(東京都市大学)の連携である。室蘭工業大学には、(SQUID素子などの研究者はいるが)東京都市大学の研究グループ(代表:鳥居准教授)のような超電導の応用を幅広く研究しているグループは無い。また、東京都市大学には、室蘭工業大学のような超電導に関連する新規な物質開発を行っている研究グループは無い。このため両者が連携し、室蘭工業大学で開発した超電導物質について東京都市大学で超伝導の応用の観点から評価し、室蘭工業大学にフィードバックすることで、新規な超電導材料の開発やその応用研究の効率が大きく高まる。また、このような連携により、基礎と応用の両面から学生に教育し、研究させることが可能となり、これまでよりも大きな教育効果があったと考えられる。平成22年度における連携研究の打ち合わせは、連携事業の一環で研究プロジェクトのメンバーが超電導に関する交換授業を実施した機会を利用して行われた。下記の日程で、双方が1回ずつ研究室を訪問し、学生を交えて研究プロジェクトについての議論を行った。研究プロジェクト打ち合わせ1回目: 8月6日(金)室蘭工業大学物理学ゼミナール室2回目: 8月10日(火)東京都市大学 電気機器研究室ゼミナール室ここで報告する今年度の研究成果およびそれに関わったメンバーは以下のとおりである。■ La2-x-yNdySrxCuO4の超電導とストライプ秩序に対するミリング効果桃野 直樹, 鳥居 粛、高野 英明、酒井 彰研究目的1連携の意義2研究成果3連携推進委員会 活動報告教育研究部会 活動報告大学運営部会 活動報告地域連携部会 活動報告評価委員会206
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